子どもの頃の恥ずかしい思い出といえば、おねしょという人も多いだろう。おねしょは幼い頃だけに許される行為だ。大人になるにつれ、おしっこを漏らす癖がつくが、高校生どころか大人でも絶対にしない。しかし、この作品には、きょうだいにわざと利尿剤を飲まされ、寝ている間におしっこを漏らしてしまう姉や妹の姿がふんだんに描かれている。家族にいたずらされるなどとは思ってもいなかった無邪気で穏やかな寝顔と、下半身に異変を感じて慌てて目を覚ます姿の対比が実に微笑ましい。どんなに止めようとしても勢いよくおしっこが溢れ、シーツに大きなシミを残してしまう。きょうだいにバレて恥ずかしい思いをしたら、人によっては人生で一番恥ずかしい思い出になるだろう。

突然の尿意に苛まれ、きっと出せるだろうとトイレに向かうも、便座がない…。パンツを脱いで座った途端、お尻に冷たい感覚が駆け巡り、到着した安堵感は一転パニックに、準備が整うまで待ち構えていた尿意に頭が真っ白に。便器の縁に紙を敷いて何とか回避しようとするが効果はなく、ただ立ったまま排尿する。慣れない体勢の羞恥心と解放感がせめぎ合い、おしっこは便器のタンクに飛び散る。真顔でウロウロしていたあの娘は、立ち小便をしてしまった。

協調性や団結力といった日本人の特質は、世界に誇る美徳です。しかし、彼女たちは尿意まで共有してしまうことになってしまった。 「他人のおしっこをもらう」という伝染現象は、発生した状況によって重症度が異なります。最悪なのは車内で起こった場合で、すぐに悲鳴とうめき声が上がる場面となります。他人のため息と尿が床に当たる音、必死の抵抗もむなしく尿道括約筋が緩み始める。嫌がらずに流れる恥ずかしい汁、合宿の移動車両、そしておしっこが止まらない。

街中を疾走する女性たち。公衆トイレに入るなりパンツを脱ぎ、便器の前に座る。その瞬間、すでに漏れ出ていた尿が、まるでシャンパンの栓が抜かれたかのように一気に噴き出す。あまりの勢いに尿は便器を飛び越える。慌てた女性たちは、激しく跳ね上がる尿が床を濡らしていることに気づき、なんとか便器の中に収めようと必死に軌道を修正するが、時すでに遅く、排尿が終わると、公衆トイレにはびしょ濡れの便器と尿まみれの床だけが残っており、みじめな光景となっている。